激動の半年-まとめ
ついに9月に突入です。
"激動の半年”シリーズももう終わりにしなければなりません。
今日は当社内外の2~8月を総嘗めにしてご無沙汰期間中のまとめとさせて頂きます。
その前にご報告です。
当社は株式会社エンターオンとして9期目の決算です。何とか増収は確保の見通しです。東京都様関連の受注が増えると同時に、前年少なかった国案件の受注が大幅増となった
のが主な要因です。
この時期にこの様なご報告が出来ますのも、偏に皆様のご支援と社員・関係者の奮闘の賜物と心より感謝申し上げます。
<"激動のまとめ">
◆猛暑
この半年の社外的話題の筆頭は今尚続くこの暑さでしょうか。
熱帯夜・猛暑日・最高気温 見るのもおぞましい気象の記録を、続々更新中です。老人を中心に熱中症で倒れた方の数も新記録なら、犬の熱中症も記録的とか。自分も2件ワンちゃんのダウンを目の当たりにしました。
ただ当然夏物の商品は、ビールからクーラー迄、どちらも絶好調とか。我が関連会社のエランドショップでもヒンヤリグッズなる物が馬鹿売れであったとか。
それにしてもこの猛暑、単なる異常気象ではなく、限りなく人為的・社会的環境問題の臭いを感ずるのは自分だけではないと思います。もしかしたら経済問題か、人間の幸せとは何かといった哲学的問題にまで発展させる必要が有りそうです。
◆虐待
この半年の世間の話題で象徴的なのは、江戸時代生まれ、明治も初期生まれの方々の続出でしょうか。故意なのか偶然なのか、はたまた役所のミスなのか。相当期間のミイラと同居もあれば、30年前に出て行ったったきり音信不通という例もあるとか。いずれにしましても世相を写すヒンヤリミステリーです。
更には幼児の実の親による死に至る程の虐待事件続発です。そのいずれもが信じられない耳目を塞ぎたくなる程の内容です。
また、小学生や中学生といった低年齢層の自殺も増加しています。所謂老人子供といった社会的弱者に、苦しい世相のしわ寄せが集中しているような気がしてなりません。
◆技術力
日本は様々な分野で世界的技術力を誇り、その結果として、機器設備への投資額も常に世界的レベルです。
でありながら、豊かさの一つの指標である一人当たりGDPでは08年ついに28位となり、典型的には、ITの設備は世界のベスト3活用度は4~50位という統計が全てを物語っています。
これを象徴するかのような"事件"この二カ月、立て続けにおきました。
7月のゆうパック大混乱、8月に帝京大病院院内感染です。
ペリカン便とゆうパックの合併は、言うならば日本国を代表する大口と小口の運輸業者日通と旧郵便局の合体です。資金・人材・何より先端技術の粋を集めた素晴らしい設備も勢ぞろいです。
この二社が合併した途端にお客様の大事な荷物の行方が分からなくなりましたというのでは、洒落にもなりません。自分はこの記事を目にしたとき、先ず思い浮かべたのがみずほ銀行事件でした。世界的銀行が3行合併したら、通帳の足し算引き算が合わなくなりました という衝撃的事件でした。
8年前の出来事でしたが、実はこの間もあれほどではありませんが、銀行や役所、大手流通業などで、しばしば類似の事件は起きていました。名前を挙げればどなたもご存じの大手企業、あるいは大規模官公庁においてです。日経グル-プから、それらを深く取材し分析した「動かないコピュータ」という本さえ出版されています。
みずほ銀行・ゆうパック共に、当社グル-プ内に複数の被害が発生しています。
そして今回の帝京病院事件です。ついに9人もの人命が失われる事態となりました。
帝京大病院は数少ない特定機能病院です。特定機能病院とは全国の81施設にだけ認定されている、高度医療技術と設備を有した医療機関のことです。その大部分が東京大阪の周辺に集中しており、地方には殆ど存在さえしない、日本有数の難病治療機関なのです。
今回の院内感染は第一号は実は昨年8月に起きていたとのこと。これが外部はおろか内部でさえ一部にしか知られていたなかったというのです。当然に十分な予防措置が取られないまま今日の事態を招いたのです。
今年4月に国内初とされた船橋市立医療センターでの同種の事例では、極めて適切な処理がなされ、患者は無事退院、院内感染等も皆無であったとのこと。しかしこれは実は国内発ではなかったことになります(もっともこの原稿を書き終えた9/7現在、死者こそ出ていないものの類似の事例が他にもありそうな報道続出ですし帝京大での死者も二桁との説もあるようです)。
実は深刻度は異なるものの、当社内においても、能力も実績も有る専門的スタッフが信じられない凡ミスをおかす事例が、最近ふえています。
技術力は最高レベル、資金や人材も不足無し。それでいて本来業務の最低限の役割が果たせないばかりか、重大な人的被害さえも発生させてしまう、これら一連の事態もまた、"猛暑"や"虐待"と同様、今日本人が我々が、真剣に考えなければならない問題ではないでしょうか。
2010年、2月半ばから8月迄、何か明治以来の近代日本の歩みに内包されていた諸問題が一気に極端な形となって現れた、社内外共にそんな半年となりました。
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